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奥村徹弁護士の見解(06-6363-2151 hp@okumura-tanaka-law.com)

奥村徹(大阪弁護士会)の弁護士業務と研究活動(不正アクセス禁止法・児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律 青少年健全育成条例、強制わいせつ罪、強姦罪)、児童福祉法、児童に対する性的虐待・性犯罪、著作権法、信用毀損、名誉毀損、わいせつ図画公然陳列、電子計算機損壊等業務妨害、その他サイバー犯罪、プロバイダ責任制限法などが中心です。)の一片を御紹介しています。専門分野は御覧の通りです。  福祉犯や児童に対する性犯罪の弁護経験は裁判所に係属した事件だけで150件を超えました。

爆発物の所持につき、自首(爆発物取締罰則11条)を認め起訴猶予にした事例

 逮捕容疑は器具ないし爆発物の所持と思われます。

第三条  第一条ノ目的ヲ以テ爆発物若クハ其使用ニ供ス可キ器具ヲ製造輸入所持シ又ハ注文ヲ為シタル者ハ三年以上十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第六条  爆発物ヲ製造輸入所持シ又ハ注文ヲ為シタル者第一条ニ記載シタル犯罪ノ目的ニアラサルコトヲ証明スルコト能ハサル時ハ六月以上五年以下ノ懲役ニ処ス

 自首すると、必要的免除になります。
 

第十一条  第一条ニ記載シタル犯罪ノ予備陰謀ヲ為シタル者ト雖モ未タ其事ヲ行ハサル前ニ於テ官ニ自首シ因テ危害ヲ為スニ至ラサル時ハ其刑ヲ免除ス第五条ニ記載シタル犯罪者モ亦同シ
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木宮高彦 特別刑法詳解第1巻危険物
刑法においては、その第四二条第一項に、罪を犯し未だ官に発覚せざる前自首したる者はその刑を減較することを得る旨を規定している。そして、元来、本罰則の罪には刑法総別の規定の適用があるから、ζこの刑法の規定も本罰則の罪に適用されるが、刑法規定のままでは、刑を減軽されるに止まり、刑の免除を得ることはできないし、また、その減経もこれをむすとなさざるとは裁判所の裁量にゆだねられることになる。そこで、本罰則は、自首した者に対して更に寛大な措置を採ることを図り、本条に、第一条の予備陰謀を為した者といえども未だその事を行なわざる前において官に自首し因って危害をなすに淫らなかったときには、その加を免除する旨の規定を設けたものである。けだし本条の結果自首を誘致することにより、犯罪をぞの拡大に先立って発完せしめ、治安に対する危害を未然に防止せんとする刑事政策的理由によると思われる)

http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3085884931.html
先月1日、多治見市で、盗みなどの疑いで逮捕された無職の37歳の男性の自宅から強い爆発力のある爆薬過酸化アセトンが7センチほどの大きさの容器2つに入れられた状態で見つかり、警察が爆発物取締罰則違反の疑いで逮捕しました。
警察の調べによりますと、男性は自宅からこの容器が押収される際、中身が爆発物と分かる前に、「爆発のおそれがある」と警察に伝えていたということです。
岐阜地方検察庁は10日、男性を不起訴とし、「総合的に考慮した結果だ」としています。
検察は詳しい理由を明らかにしていませんが、「爆発物取締罰則」では、爆発物を所持していても自首した場合は刑を免除するとしていて、検察は男性の行為が自首にあたると判断し、起訴を見送ったものとみられます。

明治十七年太政官布告第三十二号爆発物取締罰則
(明治十七年十二月二十七日太政官布告第三十二号)

最終改正:平成一九年五月一一日法律第三八号


 爆発物取締罰則
爆発物取締罰則別冊ノ通制定ス
右奉 勅旨布告候事
(別冊)

第一条  治安ヲ妨ケ又ハ人ノ身体財産ヲ害セントスルノ目的ヲ以テ爆発物ヲ使用シタル者及ヒ人ヲシテ之ヲ使用セシメタル者ハ死刑又ハ無期若クハ七年以上ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第二条  前条ノ目的ヲ以テ爆発物ヲ使用セントスルノ際発覚シタル者ハ無期若クハ五年以上ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第三条  第一条ノ目的ヲ以テ爆発物若クハ其使用ニ供ス可キ器具ヲ製造輸入所持シ又ハ注文ヲ為シタル者ハ三年以上十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第四条  第一条ノ罪ヲ犯サントシテ脅迫教唆煽動ニ止ル者及ヒ共謀ニ止ル者ハ三年以上十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第五条  第一条ニ記載シタル犯罪者ノ為メ情ヲ知テ爆発物若クハ其使用ニ供ス可キ器具ヲ製造輸入販売譲与寄蔵シ及ヒ其約束ヲ為シタル者ハ三年以上十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第六条  爆発物ヲ製造輸入所持シ又ハ注文ヲ為シタル者第一条ニ記載シタル犯罪ノ目的ニアラサルコトヲ証明スルコト能ハサル時ハ六月以上五年以下ノ懲役ニ処ス
第七条  爆発物ヲ発見シタル者ハ直ニ警察官吏ニ告知ス可シ違フ者ハ百円以下ノ罰金ニ処ス
第八条  第一条乃至第五条ノ犯罪アルコトヲ認知シタル時ハ直ニ警察官吏若クハ危害ヲ被ムラントスル人ニ告知ス可シ違フ者ハ五年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第九条  第一条乃至第五条ノ犯罪者ヲ蔵匿シ若クハ隠避セシメ又ハ其罪証ヲ湮滅シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス
第十条  第一条乃至第三条ノ罪ハ刑法 (明治四十年法律第四十五号)第四条の二 ノ例ニ従フ
第十一条  第一条ニ記載シタル犯罪ノ予備陰謀ヲ為シタル者ト雖モ未タ其事ヲ行ハサル前ニ於テ官ニ自首シ因テ危害ヲ為スニ至ラサル時ハ其刑ヲ免除ス第五条ニ記載シタル犯罪者モ亦同シ
第十二条  本則ニ記載シタル犯罪刑法 ニ照シ仍ホ重キ者ハ重キニ従テ処断ス