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奥村徹弁護士の見解(06-6363-2151 hp@okumura-tanaka-law.com)

奥村徹(大阪弁護士会)の弁護士業務と研究活動(不正アクセス禁止法・児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律 青少年健全育成条例、強制わいせつ罪、強姦罪)、児童福祉法、児童に対する性的虐待・性犯罪、著作権法、信用毀損、名誉毀損、わいせつ図画公然陳列、電子計算機損壊等業務妨害、その他サイバー犯罪、プロバイダ責任制限法などが中心です。)の一片を御紹介しています。専門分野は御覧の通りです。  福祉犯や児童に対する性犯罪の弁護経験は裁判所に係属した事件だけで150件を超えました。

1対1のツーショットダイヤル(インターネット上で女性出演者がその姿をウエブカメラで撮影した陰部露出や自慰行為の映像を電子通信回線を利用して即時配信して不特定又は多数の男性客に閲覧させるなどの映像配信システム)が公然わいせつ罪になる理由(某高裁H23)

その他

 1審では反復してるから、1対1でも「公然」にあたると判示しましたが、高裁はそれだとデリヘルが「公然わいせつ」になってしまうというので修正しています。

某地裁H22
ツーショットチャットは公然わいせつ行為にあたらないという主張
→少数であっても不特定であれば足りる 
現に少数であっても不特定又は多数の者を勧誘した結果であったり反復する意図がある場合には結局不特定又は多数の者が認識しうる状態である(最決s31.3.6 裁集刑112号601号 最決s33.9.5 刑集12巻13号2844ページ 大阪高裁s30.6.10 高刑集12巻13号2844号

某高裁H23
ツーショットダイヤルは 公然性がないという控訴理由について
→利用者側が映像を受けるかどうかは利用者の意思にゆだねられているし、女性側はチャット相手方がだれだかわかだないし 入れ替わってもわからない 利用者が増えてもわからないから 不特定又は多数の者が試聴する可能性を排除できないので、公然である
 原判決が 公然性を肯定するにあたり上記と同様の理由の他 本件わいせつ行為が不特定又は多数の者に対して勧誘を行い 反復継続する意図の下になされたことを上げているが、この点は、風営法が「異性の客の性的好奇心に応じて接触する役務提供する営業を、個室を設けて行う携帯もの(2条6項2号)」 と「当該役務を行うものを派遣する携帯のもの(同情7条1号)」に分類した上 いずれも性風俗関連特殊営業として適法な営業として規制対象としていることとの関連性が問題となる
もとより売春防止法や刑法の規定に触れるような行為が許されないことは明らかであり、風営法が刑法174条により禁止されている行為についてその営業方法を規制することによってこれを適法化したものとは解されない(同法1条参照)から、風営法は上記形態の営業は刑法の公然わいせつ行為に該当しないことを前提にしていると言うべきであるところ、これらの営業もまた不特定又は多数の者に対して勧誘を行い、反復継続して行う意図の下になされるものである上、営業として成り立ちうる「異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業」とはどのようなものかを考えたときに 上記役務に公然わいせつ罪においてわいせつ行為とされる行為が含まれないと解するのは甚だ困難である。そうすると、不特定又は多数の者に対して勧誘を行い(勧誘行為を規制するかどうか どのように規制するかは別問題である))、反復継続して行う意図の下にわいせつ行為がなされたとしても行為者において 個室において1人を相手にするなど不特定又は多数の者が認識することができない状況を確保した上で当該行為を行う場合には、公然性が否定されるもとの解するのが相当である(なお原判決が引用する最決S31.3.6は当該事案に照らし上記のような場合について公然性を肯定したものとは言えない) その意味で 所論がいわゆるデリバリーヘルス(風営法2条7項1号)の営業形態と比較して原判決を論難しているのも一理あるものと考えられる